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瓦屋根のウソ・ホント

瓦屋根のウソ・ホント

瓦屋根はコストが割高って聞いたけどホント?

これは新築や建て替えをお考えのお客様からよく頂く質問ですが、実はこれも大きな誤りです。

「屋根のコスト」を比較する場合には

①家を建てるときの建築コスト(初期費用)
②家を建てた後のメンテナンスコスト(維持費用)

の2つをセットにし考える必要があるのですが、①の初期費用は見積書にはっきりと記載されているのに対し、②の維持費用は見積書に明確な金額が載っていないため、つい初期費用の数字だけで判断してしまいがちです。

お家というのはたとえどんな屋根材を選ぶにしても、長く住み続けるためには何がしかのメンテナンスが必要ですので、そのための費用負担が発生します。

その費用を見落とし、単純に見積もりに書かれた初期費用だけで屋根選びをしてしまいますと、いざ家を建て住んだ後になって「想定外のメンテナンス費用」の工面に苦労することになりかねません。

そんな事態に陥らないためにも、屋根選びでは初期費用と維持費用を合わせたトータルコストで比較することが非常に大切です。
これを踏まえ、瓦屋根とスレート屋根のトータルコストを比較
建坪30坪(100㎡)のお家を瓦屋根とスレート屋根で工事した場合で比較してみますと、

コロニアルやカラーベストなどのスレート屋根材で工事した場合の屋根の初期費用の相場は50万円ほどになります。

これに対し、瓦屋根の初期費用はスレート屋根の倍の100万円ほどかかります。
初期費用だけならスレート屋根の圧勝
しかし維持費用を見ると・・・
スレート屋根材の一般的なリフォームサイクルは
・10年~15年おきに屋根の塗り替え
・30年前後で屋根の全面葺き替え
とされており

塗り替え工事では、使う塗料にもよりますが大体20~40万円程度の費用がかかります。

更に全面葺き替え工事では最低でも初期費用と同額の50万円は必要で、他にも古い材料の撤去費と処理費、下地補強工事、足場設置(20~30万円)などの別途が加算されるため、合計すると100万円前後の出費となります。

仮に15年目に1度塗り替え工事を行い、30年目に屋根の全面葺き替えを行ったとした場合の維持費用は低く見積もっても

塗り替え費用20万円+葺き替え費用100万円=120万円

となります。
一方、瓦屋根のメンテナンスサイクルは
瓦は陶器製なので色落ちしないため、スレート屋根のような塗り直しを必要としません。また経年劣化もしない素材ですので50~60年程度であればメンテナンスフリーで十分お使い頂けます。

ただし、瓦自体はずっとメンテナンスフリーで使えますが、雨水の侵入を防ぐため瓦と瓦の間に詰める漆喰(しっくい)は10年ほど経過すると徐々に粘着力が弱くなり剥がれ落ちてくることがありますので、漆喰の詰め直しの費用を見ておく必要があります。
漆喰(しっくい)のはがれ
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漆喰の詰め直しには10万円ほどかかりますので、仮に30年間に3回詰め直した場合、瓦屋根の維持費用は30万円となります。

結果発表 30年間のトータルコストではこうなります
となり、初期費用のみの比較では圧勝したスレート屋根が瓦屋根に逆転される結果に・・・

結論

リフォームでも新築でも、「この家に30年以上は住む!」という方には瓦屋根が断然お得です!